近年、環境問題に対する背景から3R(リデュース・リユース・リサイクル)への関心が高まっており、建築業界では、リユースできる建築材料として中古建材(古材)の活用が注目されています。
今回はそんな古材に注目して、古材とはなにかを入手方法やメリット・デメリットからざっくりと説明したいと思います。
古材とはなにか?
では、古材とは一体どういうものなのでしょうか?
古材とはズバリ、他の建築物や解体現場から回収された再利用可能な材料のことです。
古着やリサイクルショップに馴染みがある方も多いかと思いますが、中古品をもう一度使うという考えは、建築業界にも存在します。
古材の入手方法
そんな古材ですが、どこで手に入れるのか、どこで売っているかわからない方は多いかと思います。
ここでは古材の入手方法を紹介します!
①販売店から購入する方法
一つ目は建材屋さんや中古建材販売店で購入する方法です。
通常、建築の解体が行われるとその解体材は廃棄されることが多いのですが、中古建材販売店は自社で建築の解体まで行っているところが多く、そこで回収した古材を販売しています。
こうした場所では、選りすぐりの古材が取り扱われており、種類やデザインの豊富さが魅力です。
建築工事に使用するような古材を扱う場合には、こちらの方法が適していると考えられます。
インターネットや地域の情報源を活用して、古材販売店を探してみましょう!
古材販売店の一覧はわたしたちのサイトにもまとめてあるので、ぜひご活用ください。
また、こちらのサービスの使い方をまとめた記事もございますので、ぜひご覧ください。
②インターネットで購入する方法
二つ目はメルカリやヤフオクなどの、オンラインマーケットプレイスで購入する方法です。
こういったオンライン上でも、古材やリユース材の販売・情報が掲載されている場合があります。
こちらは先ほどの方法とは異なり、店舗ではなく個人から材料を入手する方法なので、柱や梁などの大きい材料は少ない傾向にあります。もし大きな材料があっても、配送料が高くなる場合が多く、現場引き取り限定や着払いのケースが比較的多いです。
しかし、足場板などの内装材や建具などの小さな材料は比較的多く、こちらの方法でも簡単に入手することができます。
DIYなど、ちょっとしたものに古材を使いたい場合はこちらの方法が良いと思います。
私が調べたところ、メルカリ・ヤフオクをはじめ、ラクマ・ジモティーでも古材が確認できましたので、みなさんもぜひ探してみてください!
入手方法まとめ
現状、古材を入手する方法は上記のパターンしかありません。
しかし、空き家の増加に伴い、全国各地で建築の解体が行われています。
現在は廃棄物の処理などの問題から制度が厳しく、解体現場から直接古材を入手するには難しい状況ですが、これからは解体現場から直接古材が入手できるような状況もつくれると良いかもしれないですよね。
古材の入手には、ユニークな材料やそこにしかないデザインを見つける楽しみがあります。
歴史を持ち、時間の経過とともに独特の風合いや味わいの生まれる唯一無二の存在を見つけるために、みなさんも探してみましょう!
古材を使うメリットとデメリット
メリット
古材の利用にはさまざまなメリットがあります。
また、古材は建築の個性や歴史を反映する魅力があります。古い建物や歴史ある素材を使用することで、建築物に独自の雰囲気や風格を与えることができます。古材には独特の風合いや経年変化自体が魅力となることもあります。
まず、資源の有効活用と環境への負荷削減が挙げられます。新たな建築材料の生産にはエネルギーや原材料が必要ですが、古材のリユースにより、これらの資源消費の削減や、廃棄物の処理コストや廃棄物の埋立量も減らすことができます。
デメリット
一方で、古材の利用にはさまざまなデメリットもあります。
古材は長年使用されていた材料のため、品質や状態の確認が必要であり、性能や安全性に問題がある場合があります。
また、古材は複雑な形状をしていることや、長期間の乾燥により新しい材料と比べて硬く、加工が非常に難しい場合があります。
これらのデメリットは古材が長年使用されてきたことから生じるものですが、信頼できる業者との取引や事前の調査を行うことが重要です。
まとめ
古き良き素材である古材はさまざまな方法で入手し、扱うことができます。
現代社会ではSDGsなどの背景から建築分野においても、持続可能な社会を目指すことが義務付けられており、古材のリユースはその実現に向けた第一歩です。
資源の節約と環境保護、建築の魅力と個性の追求を両立させる方法として、古材のリユースはますます注目を集めています。建築における古材の可能性を探求し、共に持続可能な未来を築いていきましょう!
わたしたちのサイトにも古材に関する情報はたくさん載せるので要チェックです!
ありがとうございました!
水越永貴/ReLink